2年半育てた実生グラキリスの脇芽を剪定してスッキリさせる

実生グラキリスの脇芽を剪定

種から育てた実生のパキポディウム・グラキリスの枝を剪定しました。

2023年5月に播種してから約2年半、3株とも元気に育ってくれたのは嬉しいんだけど、想定以上に縦へ伸びてしまって。脇芽も目立ってきたので、秋の成長期を利用して育成方針を切り替えることにしました。

2年半でこうなった

残っている3株はどれも縦方向への成長が顕著。もっと短く丸く、いわゆる「壺型」に育ってほしかったんですけど、なかなか思い通りにはいかないもんですね。

育成環境は基本的に屋外ベランダで雨ざらし。風通しはそれなりに確保できていたものの、水やりを調整できないぶん限界があったかな。まあ、元気なことは良いことですw

脇芽の状態は株ごとに違います。左の株は中腹から下にかけてそこそこ太い脇芽が複数、真ん中の株は用土すれすれから小さい脇芽が少々、右の株はとにかく縦に伸びたかったのか脇芽なし。三者三様で面白い。

実生グラキリスの脇芽を剪定
実生グラキリスの脇芽を剪定

そもそもなんで脇芽を切るのかというと、シンプルに樹形を整えるためです。脇芽をそのままにしておくと、本来幹に回るはずの養分が分散してしまうんですよね。「丸く太らせたい」なら、不要な脇芽は処理して幹に養分を集中させたほうがいい。枝がワサワサ出てる姿もそれはそれで味があるんだけど、実生グラキリスで目指したいのはやっぱりコロッとした壺型かなと。

で、切るなら早いほうがいい。小さいうちに切れば傷口も小さく済むし、太くなってから切ると傷跡がデカく残りやすい。気になる脇芽を見つけたら早めの判断が大切です。

がしかし、私のように「伸び伸び育てるのもありかな」と放置してしまうこともあるわけで…。今回はその結果、縦に伸びきってしまったので、ここで決断というわけです。

いざ剪定

剪定は成長期に行うのが基本。グラキリスなら春から秋にかけてがそれにあたります。この時期は回復力が高いので、切り口の治りも早い。逆に休眠期(晩秋〜冬)は代謝が落ちてるから傷口がふさがりにくいし、雑菌が入るリスクもあります。と言いつつ今回は10月末、成長期ぎりぎりのタイミングでの作業になりました。

使用する道具はニッパーのみ。グラキリスの脇芽は意外と柔らかいので、薄刃で切れ味の良いニッパーがあれば十分です。ポイントは清潔であること。使用前にアルコールで拭いたりライターで炙っておくと、切り口からの感染リスクを減らせます。

実生グラキリスの脇芽を剪定 ニッパー

やることは単純です。狙いを定めてサクサクと切っていくだけ。切る位置は幹のギリギリではなく、数ミリ残すのがいいみたい。あまりギリギリで切ると幹本体を傷つけるリスクがあるし、乾燥したときに凹んでしまうことも。

…とはいえ、今回は気持ちよく切りすぎてしまったかもしれないw

スッキリした

結果、こうなった。どうだろうか。ちょっとギリギリまで切りすぎたかな。

実生グラキリスの脇芽を剪定
実生グラキリスの脇芽を剪定
実生グラキリスの脇芽を剪定

切りたてほやほやなので若干キズが目立つ絵面になってるけど、このまましばらく乾かす予定。グラキリスは切り口が乾きやすいので、基本的には自然乾燥で問題ない。ただ、切り口が大きい場合や湿度が高い時期は、殺菌剤(ベンレートやトップジンMなど)を塗布しておくと安心かな。

今回も気になるようなら後からベンレートを塗ろうかな。あと、剪定後数日は水やりを控えめにするのがポイント。切り口が濡れた状態が続くと雑菌が繁殖しやすくなるので、乾くまでは慎重にいきたい。

実生グラキリスの脇芽を剪定

というわけで、実生グラキリスの脇芽剪定が完了です。

このまま少しでも丸く太ってくれたら嬉しいんだけど、どうなるだろう。正直、2年半も縦に伸びてしまった株が今から劇的に変わるかは未知数。でも、脇芽を整理したことで幹への養分集中は期待できるはず。見守っていきます。

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この記事を書いた人

趣味は園芸。東京在住5人家族のお父さん。気づけばアラフィフ。都内の狭小住宅のベランダで植物を育てています。最近は、アガベなどの多肉にどハマりしながら、パキポなどの塊根に手を出しつつあります。ヤバい。